まきばのチーズづくりを訪ねて~河﨑牧場チーズ工房 ①チーズ原料ができるまで(食育レポートVol.21)

別海町で牧場を営みながらチーズを製造している”河﨑牧場チーズ工房”。

ここではチーズの中でも
カチョカバロタイプの”まきばのしずく”
さけるタイプの”まきばの小枝”
そしてゴーダタイプの”まきばのめぐみ”を製造しています。
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今回はひょうたんの形が印象的な”まきばのしずく”と、
さいて食べるのが楽しい”まきばの小枝”の製造工程を見せていただきました。

 

河﨑さんがチーズ作りを行うのは月に8~10回。
この日は午前4時過ぎに起きて牧場の仕事と家事を済ませ、
午前9時頃から作業が始まりました。

 

【乳製品の管理は何重ものガード】

まずは牛舎横のバルククーラー(生乳を冷やしているタンク)から、
その日搾ったばかりの生乳を取り出して工房へ運びます。
屋外を通って運ぶため、一度生乳搬入室に生乳を置いたあと
河﨑さんはシャワーを浴びて着替えます。ほこりや虫が入らないように気を遣う作業です。
生乳の運搬

▲「チーズは力仕事なんです。
 これを持てなくなったら(チーズづくりを)やめます」(河﨑さん)

 

 
チーズの原料 河﨑牧場の生乳

 
▲これがチーズの原料、河﨑牧場の生乳。8時間かけて1/10の量のチーズになる

 

運搬と消毒を繰り返し、
チーズ製造室の中心にある”チーズバット”へ生乳を入れたのは約1時間後。
さらに、チーズバットの中で63℃以上30分の低温殺菌を行います。
河﨑牧場チーズ工房 チーズ製造 低温殺菌

 

殺菌が終わると、
”スターター(乳酸菌)”を入れて30分置き、乳酸を作り出し、たんぱく質を分解して風味を出します。さらに、”塩化カルシウム”と牛乳を固まらせる”レンネット(凝乳酵素)”を加えます。

 

こうして生乳がホエイ(乳清)と分離し、絹ごし豆腐のように固まったものを
”カード(凝乳)”と言います。
これを細かく切って撹拌しながら、30分かけて温度を10℃上げていきます。
急激に温度を上げるとカードの表面に膜ができて固くなり、
水分が抜けにくくなったり苦くなったりするのでゆっくりと温度を上げるのだそうです。河﨑牧場チーズ工房 カードのカット

 

 

分離したホエイ(乳清)を抜きます。
河﨑牧場チーズ工房 ホエーを抜く作業

 

カードに縦横の溝を作り、20分ごとに6回上下を反転して、
カード自体の重みでじっくりとホエーを抜いていきます。
2時間後。
絹ごし豆腐のような柔らかさだったのが片手で持ち上げられるようになりました。
この間にもカードは乳酸によって発酵が進んでいます。
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このあと、いよいよチーズの成形作業です。

 

《平成26年度フードチェーン食育活動推進事業》