『食べることは生きることの基本』~上春別中学校の取り組み(食育レポートvol.17)

上春別中学校のブログに掲載されている『食育通信』5月号には
いくつものカラフルなお弁当が写っていました。
上春別中学校 食育通信

上春別中学校のブログにはこの『食育通信』が毎月掲載されており、
給食前の準備や、気温が高くなる季節は食中毒の予防について、
食事のマナーやお弁当の日の様子などが綴られていました。

 

この『食育通信』を発行している、服部美恵先生にお話を伺いました。

「平成17年7月に、食育基本法が施行されました。
平成20年には小学校・中学校の学習指導要領において
『学校における食育の推進』が盛り込まれました。
食育については別海町の各校で、様々な取り組みが行われています。
上春別中学校では、教育目標”自ら感じ、考え行動する生徒の育成”を軸に、
学校全体で取り組んでいます。」

 

改修工事中の上春別中学校

▲上春別中学校は、現在改修工事中

 

服部先生が赴任するまで、上春別中学校は4年間、養護教諭が不在でした。

 

「この学校に来た時、私は生徒たちの健康を指導する”養護教諭”として、
『食』に関して、何ができるか考えました。
そこで、『食育推進基本計画』で定めている食育の日(毎月19日)に合わせて、
食育通信を出してみたのです。最初は”まずは1枚出してみよう”という気持ちでした。」上春別中学校 食育通信

▲今まで配布した食育通信

  毎月19日、給食の時間に生徒一人ひとりに直接手渡しています。

 

【別海町”お弁当の日”】

別海町では昭和62年から「お弁当の日」が設定されています。
今年度は年5回あります。
 別海町 お弁当の日

▲上春別中学校での”お弁当の日”の様子 (写真提供:上春別中学校)

 
「生徒のお弁当を見ていると、お弁当ひとつひとつに、
作ってくれたご家族の愛情がこもっているのを感じます。
作るのは大変でしょうけれど、子どもが喜ぶようなおかずを選んだり、
おかずが隙間なくびっちりと詰まっていたり、
”全部おいしく食べてほしい”と思いながら入れてくれたんだろうな、
と思って生徒たちのお弁当を見ています。」

 

【給食への思いに応えたい】

さて、給食センターでお話を伺った栄養教諭 千葉先生
8月末から「給食一口メモ」という新しい取り組みを始めました。

お昼の放送で流すことができるよう
1日1つの話題を1ヶ月分の原稿にして、別海町の全小中学校に送っています。給食ひとくちメモ

 

ところが、上春別中学校はいま、改修工事の影響で、校内放送を流すことができません。
それでも栄養教諭の思いに応えたいと思った服部先生が考えた末に作ったのが
この掲示板でした。
上春別中学校 給食一口メモ

▲放送原稿を掲示用にアレンジした「給食一口メモ」

 

上春別中学校 給食一口メモ

「最初は原稿を拡大したものをそのまま貼っていたのですが、
掲示板の前で足を止めてじっと読んでいる生徒がいて、
せっかく読んでくれるのなら、色をつけてみようかとか、
写真をつけてみようかと、アレンジしてみました。」

 

「別海町の給食は、ホタテや牛肉、鮭と、地元の食材を食べることができ、
恵まれていると思います。
昨年度(平成25年度)までは、週2回『全校給食の日』を設定しました。
今年度は工事で実施できないのですが
校長、教頭も一緒に、みんな顔を合わせながら食べました。
栄養教諭の力を借りながら、私のできる精一杯の食育を取り組んでいきたいと思っています。」

 

【食べることは生きることの基本】

服部先生の食育通信に毎回書かれているのが
『食べることは生きることの基本』という言葉。
最後に、この言葉をどんな思いで載せているのか伺いました。

「食べたものが、体を作るのは言うまでもなく、良いものを食すれば丈夫な体ができます。
決まった時間にきちんと食事をとるなど、良い食習慣で過ごすことができれば体調が整い、
健康な体づくりにつながっていくものです。

生徒はこれからの人、未来の人です。今の食事が10年後の健康につながっています。
今の中学生たちは、コンビニで自分の食べたいものを選んで買うことができます。
だからこそ、今食べることへの関心を向けないと、と思うのです。

食事を作って下さったご家族の”想い”は、食事の中に入っていると思っています。
しかし、そのことは今日明日わかるものではなく、大人になってわかってくるもの。
家庭も学校も、”教育”とは、そういうものだと思っています。」

kamishun

▲生徒のお弁当を撮影する服部先生 (写真提供:上春別中学校)

 

《平成26年度フードチェーン食育活動推進事業》